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山東昭子
自民党の山東昭子でございます。
本日は、私が手掛けてまいりました食育と農業について、関係大臣と安倍総理に質問いたします。

山東昭子
年々、食の安全の問題について真剣に議論が始まったことは、食の分野の情報公開が進んだあかしでとても喜ばしいことだと思います。
孤食や肥満も大変増えております。高市大臣にお尋ねしたいのですが、食育基本法施行に伴う現在の取組状況と各省庁との連携についてお聞かせ願いたいと存じます。
国務大臣(高市早苗)
現在、政府では、家庭・学校・地域の場で食育が国民的な広がりを持つように取組んでおります。
内閣府では、食育白書を公表し、食育推進有識者懇談会を開催しております。文部科学省での「早寝早起き朝ごはん」国民運動や栄養教諭の全都道府県配置、また厚生労働省でのメタボリックシンドロームへの対応や医学教育も進めており、農水省では、教育ファームでの体験活動の実施や日本型食生活の普及も行っております。また、厚生労働省と農水省が連携して食事バランスガイドの普及をいたしましたし、また文部科学省と農水省の連携によって、農山漁村における体験活動を行っております。

山東昭子
食育は、子供・大人・地域の食育と大きく三つに分類されると思います。 子供たちの食育の現場も、例えば学校の校庭で自ら作物を植えることによって生産者への感謝の心を養い、食物の大切さや収穫する喜びを知り、給食も残さなくなってきたようでございます。
食育を通しての教育は家庭や学校においてどんな使命があるとお考えでしょうか。また、栄養教諭の役割は大変重要だと思いますが、全国でまだ配置されていない部分がありますので、どのようにお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
国務大臣(伊吹文明)
命あるものをいただいて自分の命をつないでいるということを、食を通じて自覚してもらうことが子供たちにとって一番良いことだと思います。
栄養教諭の配置については、各地方自治体に決定権があるため、文部科学省としては、できるだけ要請を強めて充実させていきたいと思っております。

山東昭子
「早寝早起き朝ごはん」というキャッチフレーズは大分浸透してまいりましたが、実際にお米の使用量というのは給食現場で増えているのでございましょうか。
国務大臣(伊吹文明)
米飯給食というのは、米の飯を食べるということによって正しい食習慣を付けていき、地域の食文化を通じて自分たちの郷土への関心を高めていくという教育的な観点も大きく加わっております。できるだけ日本の伝統的な主食を使うということをお願いしてまいりたいと思っております。

山東昭子
子供たちに、食べる楽しみや食文化を植え付けるためにいろんなことを学んでもらうというのが食育の一番の基本だと思っております。
ところで、現在は、O157のときのあおりで、生野菜は学校給食では一切食べられないという状況になっています。給食を通じて子供たちに食習慣として生野菜を食べてもらいたいという声が多いのですが、何とかなりませんでしょうか。
国務大臣(伊吹文明)
学校給食衛生管理基準において、野菜類の使用については原則として加熱することとなっており、また生で使用する場合は、安全を確認しつつ判断することという文書が付いており、実際は非常にやりにくいと思います。ただ、問題が起きないような状態で調理していただけるのならば、各地方教育委員会が生野菜の給食をなさることについては、文部科学省は何ら止めておりません。

山東昭子
我が国は四方を海に囲まれており、世界三大漁場と言われる恵まれた海もすぐ近くにございます。そこで私たちの祖先は暮らしを営み、健康で長寿というすばらしい財産を私たちに残してくれました。こうした海への感謝の念を抜きにしては、日本で子供たちの食育というものはとても語れないと思います。
魚の方に目を向けてみますと、魚の養殖に使用する薬品が人体にどのくらいの量なら害がないのかなど、是非お知らせいただきたいと存じます。
国務大臣(柳澤伯夫)
魚介類に残留する医薬品につきましては、残留基準を設定し、食品の安全確保を図っております。食品衛生法の改正により、すべての動物用の医薬品、すべての食品について規制が行われているため、安全が進んだと言えると思います。

山東昭子
今や我が国の農林水産業は危機に瀕しております。農業を、思い切って経営センスを持った一般の方からコンサルタントとして参入させ、「食のルネッサンス」を図るべきではないかと思っております。今後の農業の未来についてお伺いしたいと思います。
内閣総理大臣(安倍晋三)
私は農業を、世界に向かっておいしくて安全な農産品を輸出でき、輸出額も一兆円を目指す戦略産業にすることを宣言しております。
農業を戦略産業として育てていくためには、担い手の皆さんが経営診断・指導を受けて自らの経営改善を図っていくなど、戦略産業という側面からとらえた農業の支援を積極的に行っていくことで、日本のおいしい農産品を世界の人たちに味わっていただき、若い人たちが農業に従事していこうと思える農業に変えていかなければならないと思います。

山東昭子
様々な市町村が合併をし、それぞれの地域が個性ある町づくりに邁進している時代でございます。そのために、中央からもいろんな感性のある役人の皆さんを投入して、地元の方々とともに良い町づくりを進めてもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。
内閣総理大臣(安倍晋三)
我が国は隅々まですばらしい美しさに満ちあふれています。その美しさを守っていくためにも、各地域を正に未来に夢が持てる地域に変えていき、農業や漁業をしっかりと育成していく必要があります。
全国で魅力と活力のある地域への町づくりが進行中であり、これに伴い地域活性化政策を取りまとめたところです。また、外からの刺激を受けることにより新たな地場産品が生まれるため、都会の人たちが地域に行くことも必要だと思います。

山東昭子
食育によって、心身ともにたくましくなっていく子供たちに支えられた長寿社会を作っていかなければならないと思っております。
今、和食を中心に食べていくことが長寿につながるというようなことを考えると、例えば、定期的に海外で日本の伝統ある陶磁器や漆器などを使っておいしい料理をPRする「食文化外交」というものに力を入れていただきたいのですが、いかがでございましょうか。
国務大臣(麻生太郎)
食文化というのは、山東先生のおっしゃるように、影響はすごく大きいと思います。外国では、すしが健康食品だということになって、大変に流行った。このことは、そういった形で日本の文化が広まっていく第一歩としていいことだと思います。

山東昭子
我が国の人々も健康志向になっており、元気な人たちができるだけ旅をしたい、おいしいものを食べたいという形で全国に出掛けていくわけでございます。そのためにそれぞれの町や旅館も様々な工夫をしておりまして、例えば温泉やマッサージなどを取り入れた施設などがこれから増えていくと思っておりますが、いかがでございましょうか。
国務大臣(柳澤伯夫)
例えば、西洋医学に含まれない医療領域と西洋医学とを効果的に組み合わせる、いわゆる統合医療の利用により、町おこしや温泉地等の一つの魅力となりますように協力をしてまいりたいと考えております。
山東昭子
どうぞ、その姿勢でサポートしていただきたいと思います。
ありがとうございました。
編集部注1
上記は、参議院予算委員会(平成19年3月22日)の山東昭子の質疑とそれに関する総理大臣を始めとする国務大臣の答弁を要約したものです。掲載した項目も、内容を分かりやすく区分するために編集部で作成して付けたものです。
編集部注2
食育基本法は、平成16年の第159国会に提出され、平成17年6月10日に成立した法律です。山東昭子は、自民党の食育調査会長として、この法律策定に深くかかわって来ました。今回の予算員会質疑において、その後の推進経過を政府に質したものです。食の安全が大きな社会問題とされる観点からも、特に重要な課題を含んだものです。 |
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